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芝生の種類



芝生は大きく分ければ、暖地用芝、寒地用芝の2種類です。

日本芝は暖地型で、西洋芝は寒地型だと思っている人がいますが、正しくありません。
日本芝には暖地用しかなく、西洋芝には暖地用と寒地用があります。
ですので、芝生を日本芝、西洋芝と分類する必要はありません。

芝生は暖地用と寒地用の2種類に分類するべきだと思います。


暖地型 
ティフトン、バミューダグラス、セントオーガスチン、高麗芝、野芝等

寒地型 
トールフェスくク、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、アニュアルライグラス等


そして、ほふく茎がある芝と ほふく茎がない芝があります。
(ほふく茎とは地中や地表面を横に這って伸びる茎の事です。ほふく茎の表面は丈夫で物理的な力に耐えうる構造のため、公園などで踏まれ続けた場合でも最後まで残るのがほふく茎で、消滅したかに見えても再生する事が出来る部分です。)

さらに種子があるものとないものがあります。
種子があると安価で、芝生をつくることが出来ます。
種子がないものは栄養繁殖といい、高麗芝のようにマット状で販売されています。種子よりも費用がかかります。


以上をふまえて、一般的な芝生を表にまとめると下記のようになります。


   ほふく茎  種 子   種 類


○あり ×ない
(栄養繁殖)
高麗芝
ティフトン
セントオーガスチン
野芝
○あり ○ある バミューダグラス


○あり ○ある ケンタッキーブルーグラス
×なし ○ある トールフェスク
ペレニアルライグラス
アニュアルライグラス



高麗芝


暖地型
ほふく茎あり、
栄養繁殖、種はありません。

特徴

(1) 高麗芝は夏が暑い、日本の気候に合い、手入れしやすく、育てやすい。
(2) 関東より南の地域で一番育てやすい。
(3) 24度から35度が高麗芝が生育する気温。
(4) 冬は休眠期となり、冬枯れして、枯れたような色になる。
(5) 西洋芝に比べて、乾燥に強い。
(6) 西洋芝に比べて、病気に強い。
(7) 手入れの回数も少ない。
(8) 葉が硬く、踏まれるのに強い。
(9) 補植の回数が少なくて済む。



一般にはこのようにいわれているようです。


しかし、実際に育てた感想、他の人の情報を合わせると

(1)(2)(3)(4)についてはその通りだと思いますが、下記については疑問が残ります。


(5) 西洋芝に比べて、乾燥に強い。
高麗芝の方が強いようですが、西洋芝とそれほどかわらないように思います。


(6) 西洋芝に比べて、病気に強い。
高麗芝を育てていて、病気にかかったという方もかなりおられます。
西洋芝を19年育てておりますが、病気にかかったのは数度のみでここ10年はかかっていません。
西洋芝の品種にも関係してきますが、今、育てている品種については病気のことは全然心配していません。


(7) 手入れの回数も少ない。
こちらもどうなのかと思います。高麗芝はほふく茎があり、横に広がる品種ですが、あまり横には広がらず、上にばっかり伸びるというのが私の感想です。


(8) 葉が硬く、踏まれるのに強い。
(9) 補植の回数が少なくて済む。
上記2点は全く納得できません。むしろ踏まれるのに弱く、補植の回数は多いと思います。
高麗芝は観賞用に育てるととても綺麗な芝生が出来ますが、芝生の上を歩いたり、遊んだりするのには向いていないようです。サッカー場も昔は高麗芝が使われていましたが、今はほとんどがティフトンが使われているようです。




ティフトン



暖地型
ほふく茎あり、
栄養繁殖、種はありません。

特徴

(1) ティフトンはバミューダグラスとアフリカギョウギシバとの交雑種。
(2) 関東より南の地域で育てやすい。
(3) 20度より高温で生育する。
(4) 耐暑性や耐旱性に優れている。
(5) 冬は休眠期となり、冬枯れして、枯れたような色になる。
(6) 日本芝に比べて乾燥に弱い。
(7) 日本芝に比べて病気に弱い。
(8) 葉は繊細でやわらかく、密度が高い、踏まれるのに強い。
(9) 繁殖が極めて旺盛で、成長期には頻繁に芝刈りが必要
(10) 日本芝と比べて肥料がたくさん必要。
(11) 日陰に弱い
(12) 『オーバーシーディング』のベースの芝として使われる。

一般にはこのようにいわれているようです。

実際に育てた感じでは、(1)(2)(3)(4)(5)(10)(11)(12)はその通りだと思います。


しかし、下記については疑問が残ります。

(6) 日本芝に比べて乾燥に弱い。
乾燥、耐旱性は高麗芝と変わらないと思います。
高麗芝、ティフトンも水分は一番大切な要素ですので、十分な水やりが必要です。


(7) 日本芝に比べて病気に弱い。
こちらも疑問があります。少なくとも私が育てているティフトン419は病気にかかった事がありません。


(8) 葉は繊細でやわらかく、密度が高い、踏まれるのに強い。
ティフトンは高麗芝とは比べ物にならないくらい、密度の高い芝生が出来ます。
そのため、地面に光が届かず、雑草も生えにくいです。
耐踏性も高麗芝とは雲泥の差があります。
車を乗り入れても大丈夫ですし、サッカーグランドもティフトンが使われています。


(9) 繁殖が極めて旺盛で、成長期には頻繁に芝刈りが必要
高麗芝は匍匐茎(ライナー)によって横に広がるよりも、上に伸びる力が強く、芝刈りは頻繁に必要です。
ティフトンの場合、匍匐茎(ライナー)によって横に広がり、上にはそれほど、伸びません。
密度は高いですが、芝刈りも高麗芝と同じ頻度で大丈夫です。



 
 

セントオーガスチン



暖地型
ほふく茎あり、
栄養繁殖、種はありません。

特徴

(1) 原産地は西インド諸島。
(2) 西南暖地で育てやすい。
(3) 緑葉期間が長い品種。
(4) 耐暑性や耐塩性に優れている。
(5) 冬は休眠期となり、冬枯れして、枯れたような色になる。
(6) 日本芝に比べて乾燥に弱い。
(7) 日本芝に比べて病気に弱い。
(8) 葉は幅広で硬く、密度が高い、踏まれるのに強い。
(9) 繁殖が極めて旺盛で、成長期には頻繁に芝刈りが必要
(10) セントオーガスチンは薬に弱い。
(11) 暖地型芝の中では一番日陰に強い。
(12)アレロパシー※1が雑草の発芽を抑えます。


この芝も使っていますが、とにかく葉が広く、踏みつけにはとても強いです。
ほふく茎により極めて旺盛に横に拡がりますが、割と縦にも伸びるので頻繁な芝刈りが必要です。

日当たりが悪い所ですとセントオーガスチン一種類で芝生を育てることをお勧めします。
完成させるには時間が必要です。
葉が広いため、『オーバーシーディング』には向きません。

※1アレロパシーとは
ある植物から放出された化学物質が、他の植物の生長を抑えたり、動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果


 
 
 

トールフェスク


 寒地型
 ほふく茎なし
 種子があります。

特徴

(1) 牧草を改良した芝。
(2) 株立性の芝で分けつして繁殖します。
(3) 1年中緑で、生存年限の長い常緑多年草です。
(4) 冬は休眠期となり、色が薄くなり黄色っぽくなる。
(5) 寒地型の中では一番耐暑性に優れている。
(6) 根が深く、根張りも強く、日本芝と同じくらい乾燥に強い。
(7) 日本芝と同じくらい病気に強い。
(8) 葉は若干広く、硬く、密度が高い。
(9) 踏まれるのにも強いが、粗めの芝になる。
(10) 種まき後の生育早く、芝生の完成が早い。
(11) 低刈りに弱く、30ミリ以下に刈らないこと、低く刈ると病虫害に弱くなり、耐暑性が劣る。



1997年より、2012年まで、採用していました。

2010年の猛暑により、全体の50%が枯れたの期にティフトンに移行しました。

寒地型ですが、耐暑性も高く、北海道から九州・沖縄まで日本全国で利用されてるといわれています。
しかし、そこまで暑さに強くはないです。
千葉県いすみ市は真夏でも30度になるのは数日で35度以上は110年以上なっていません。
そのような地域ですら、トールフェスクの耐暑性を持ってしても、枯れる事があり、千葉より南の地域の方にはお勧めできません。
又、枯れると、サッチや枯れた根を取り除かないと種を蒔いても目が出てこないので、修復が大変です。



 
 
 
 

ケンタッキーブルーグラス


 寒地型
 ほふく茎あり
 種子があります。


(1) 牧草を改良した芝。
(2) 寒地型なのにほふく茎があり、横に広がり繁殖します。
(3) 1年中緑で、生存年限の長い常緑多年草です。
(4) 冬は休眠期となり、色が薄くなり黄色っぽくなる。
(5) 寒地型の中では耐暑性に優れている部類に入る。
(6) 日本芝と同じくらい乾燥に強い。
(7) 日本芝と同じくらい病気に強い。
(8) 葉色は淡い明緑色で、葉幅細く、緻密で非常に密度が高く、踏まれるのに強い。
(9) 種が小さく、発芽まで2−3週間かかり、生育も遅く、芝生の完成が遅い。
(10) 低刈りに強く、芝生の美しさでは1、2を荒そう



北海道やヨーロッパなどの地域ではこの種類だけで年間を通して常緑を保ちます。

私もオープン当初は育てていましたが、枯れると地下のほふく茎が厚さ5センチほどのマット状になるため、取り除くのが重労働で、かなり苦労しました。
それ以降は使っていません。


病気に強いといわれていますが、数回病気にかかり、疑問が残ります。


寒い地域であれば、迷うことなくケンタッキーブルーグラスを採用しますが、暑さには強いとは言えない為、関東より南の地域では、お勧めできません。


 
 
 
   

ペレニアルライグラス
アニュアルライグラス


 寒地型
 ほふく茎なし
 種子があります。

特徴

(1) 牧草を改良した芝。
(2) 株立性の芝で分けつして繁殖します。
(4) 耐寒性が高い。
(5) 耐暑性は品種間差が大きい。
(6) 葉は柔らかく、密度が高い、踏まれるのに強い。
(7) 種まき後の生育早く、芝生の完成が早く、美しい芝生が出来る。
(8) 耐虫性等を向上したエンドファイト活性品種が開発されています。

この2種類は『オーバーシーディング』で使います。

特徴は暑さに弱いので、夏に枯れて、暖地型芝が生育し易くなります。

ペレニアルライグラスよりアニュアルライグラスの方が水分を多く含むので、芝刈りが大変でした。

品質にあまり差はないので、芝刈りが楽なペレニアルライグラスをお勧めします。


 

道 場 主

道場主

千葉県のペット泊まるオーベルジュ
Ring Woodfieldのオーナー

1997年より芝生のドックランを作り、
宿は1999年8月にオープン。

以降、1人で600坪の芝生を無農薬で管理する。
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